今回開発を通してセロー250に何度も試乗する機会があり、その魅力に触れ、作りたい方向性が決りました。
セロー250は高性能なエンジンを搭載しているわけでも、優れた電子制御デバイスが装備されているわけでもありません。しかしエンジンや足回りなどの各パーツの性能が絶妙にバランスがとれているので運転していて快適で楽しと感じました。セロー250の魅力は一言でいえば「ベストバランス」だと私は考えます。
そこでセローに装着するウインドスクリーンは極端なウインドプロテクション効果を狙ったり、極端にデザイン重視を狙ったウインドスクリーンではなくバランスを重視したデザインにしようと決めました。
セロー250に様々な大きさ、デザインのウインドスクリーンを装着しキャンプに行ったり、林道を走行して大きさを検討しました。走るシチュエーションや天候によって風は様々な顔色を見せるのでどのようなシチュエーションでも効果を感じることができるスクリーンのサイズを決めるのには非常に苦労しました。
大きなスクリーンにすれば風防効果は高くなってもハンドリングに影響が出ることもありました。それではセロー250の絶妙なバランスを崩してしまい「更に楽しくするウインドスクリーン」というコンセプトからは離れてしまいます。
結果、ツーリングセローのアドベンチャースクリーンよりも30mm長く幅は逆に40mm狭いサイズとなりました。可能な限り走りこみをして角度調整機構を盛り込んだことでベストなサイズと言い切れるものになったと思っています。
セロー250用ロングスクリーンを装着する事でより深いセロー250の楽しさを感じていただけましたら幸いです。
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