セローでの遠出・通勤が楽しくなるスクリーンができました

セローは1985年の発売以来愛され続けています。2005年にはフルモデルチェンジが行われました。トリッカーをベースにオフロード走行を得意としながらも街中走行や高速道路での走行が更に快適にできるようになりました。

実際に街中を走行してみるとオフロードバイクながらシート高は低く前後共にサスペンションのストロークが長いので乗り心地は良好。タイヤはブロックタイヤを標準装備していますがゴツゴツした感触は伝わってきません。

高速道路を走ってみても80km/hでの走行では余裕があり、100km/hでの走行では多少振動はでてきますが不可能ではありません。しかしセロー250の乗車姿勢は直立に近いので風による疲労が溜まりやすい傾向があります。

セロー250は街中も高速道路も走行性能的には快適に走行することができますが、更にライダーの体感を快適にするために専用のウインドスクリーンを作製しました。

 

あらゆる人が快適に走行できるようにスクリーンの角度調整機構を取り入れました

ライダーの体格やヘルメットの形状によってはウインドスクリーンを装着する事で体に当たる風は緩和されてもヘルメットに不快な風が当たってしまうことがあります。ライダーによってベストなポジションは異なるのでスクリーンの角度を調整することができる機構を採用しました。バブル型のシールドを装着したジェットヘルメットなどは着座位置や体格によっては下から上にシールドが上がってしまうことがあります。このような場合はスクリーンの角度を調整することでウインドプロテクション効果を最大限に高めることができます。

 

セロー250用ロングスクリーンはクリアとスモークタイプをご用意

スクリーンの色はクリアとスモークタイプをご用意。ハンドルにアクションカム等を装着して撮影しながら走る場合、昼間ならスモークタイプでも問題なく撮影することが可能ですが日が落ちてからも撮影するならクリアタイプの方がオススメです。逆にスマホをナビ代わりにして走行する場合日差しで画面が見づらくなることがありますがスモークタイプを装着する事で見やすくなります。

見た目にも大きく変わるスクリーンの色ですが用途によって選ぶのもアリです。

 

サイズは縦330mm×横260mm。ツーリングセローなどに採用されているアドベンチャースクリーンと比べてると縦幅は長め。顔に虫などが当るのもある程度緩和することができます。
ステーは左右二点ずつの計4点で固定。素材には3mm厚のステーを採用しているので林道走行など振動が多いシチュエーションでも問題なく使用することができます。

※画像はクリックで大きく表示されます

今回開発を通してセロー250に何度も試乗する機会があり、その魅力に触れ、作りたい方向性が決りました。

セロー250は高性能なエンジンを搭載しているわけでも、優れた電子制御デバイスが装備されているわけでもありません。しかしエンジンや足回りなどの各パーツの性能が絶妙にバランスがとれているので運転していて快適で楽しと感じました。セロー250の魅力は一言でいえば「ベストバランス」だと私は考えます。

そこでセローに装着するウインドスクリーンは極端なウインドプロテクション効果を狙ったり、極端にデザイン重視を狙ったウインドスクリーンではなくバランスを重視したデザインにしようと決めました。

セロー250に様々な大きさ、デザインのウインドスクリーンを装着しキャンプに行ったり、林道を走行して大きさを検討しました。走るシチュエーションや天候によって風は様々な顔色を見せるのでどのようなシチュエーションでも効果を感じることができるスクリーンのサイズを決めるのには非常に苦労しました。

大きなスクリーンにすれば風防効果は高くなってもハンドリングに影響が出ることもありました。それではセロー250の絶妙なバランスを崩してしまい「更に楽しくするウインドスクリーン」というコンセプトからは離れてしまいます。

結果、ツーリングセローのアドベンチャースクリーンよりも30mm長く幅は逆に40mm狭いサイズとなりました。可能な限り走りこみをして角度調整機構を盛り込んだことでベストなサイズと言い切れるものになったと思っています。

セロー250用ロングスクリーンを装着する事でより深いセロー250の楽しさを感じていただけましたら幸いです。